冷凍カニは解凍方法が蟹のおいしさを決める

 

冷凍蟹の食べ方は正しい解凍方法を厳守することでおいしさが決まります。ココが一番大事で料理方法や味付けではありません。
冷凍カニは解凍方法でおいしさが決まると言っても過言ではないのです。

 

まず、カニ購入時のパンフレットを見てそのとうりにしましょう!

 

カニ丸ごとなのか?むき身や半むき身なのか?などによって違いますし、解凍時間も違います。
解凍方法が正しければ、カニの旨みを保つことができ、カニ本来のおいしさを味わえます。
カニの保存状態はカニの水分含有率は約80%!そのため、解凍の仕方によってはせっかくカニの風味を損ねてしまうのです。

 

 

茹で冷凍カニを丸ごと一匹の蟹を解凍する場合

1.涼しい場所で自然解凍

 

 

発泡スチロール箱より取り出し、室内の「涼しい場所」で自然解凍しましょう。
カニに臭いが移ってしまうことがあるため、入れっぱなしにして解凍するのはNGです。
また、乾燥させないように扱うことも大切です。
新聞紙やキッチンペーパーで包んだ後、ビニール袋に入れて解凍しましょう。
いちばんおいしいのは冷蔵庫でゆっくり解凍ですが量や形態によって無理なこともありますね?
流水解凍はカニの旨味が逃げてしまうのでNG!ですがどうしても急ぐときはポリ袋に入れて流水解凍すると短縮になります。
ビニール袋にカニを入れ、水を張ったボウルの中で流水解凍してください。
20〜30分程で解凍が半分ほど進むので、残りは食卓に並べているうちに自然に身がほぐれるのを待ちます。
あとはどう料理してたべるかによっても違いますね。

 

可能な場合は、タラバガニやアブラガニは、特に記載のない限り内臓を抜いてゆでてありますので、冷蔵庫などの涼しい場所で「1日〜1日半」かけて解凍しましょう。

 

3..解凍するのはその日に食べる分だけ

 

カニを解凍する際は、「当日食べる分だけ」解凍するのがポイント。
冷蔵庫に入れて日が経ってしまうと、カニの旨味と水分が抜けて、パサパサとした食感になってしまいます。

 

ボイルの冷凍カニの場合

ボイルした冷凍カニは、冷蔵庫で時間をかけて解凍しましょう。
室温で急いで解凍すると、旨味が汁と共に流出し身がパサパサになってプリプリ感も味わえません。
冷凍ものでも、茹でたてのカニは身がふんわりしていておいしくいただけます。

 

カニを冷凍する際に乾燥を防ぐため、グレース処理と呼ばれる表面を氷の膜で覆う技術が用いられています。
この膜が、解凍の際に大量の水分となって出てくるので、バットなどの深い容器にビニール袋ごと入れるなどの対策が必要です。

 

また、乾燥を防ぐと同時に、水がカニに触れないように気を付けましょう。
流れ出た水にカニが浸かってしまうと、浸透圧の影響で味が落ちてしまいかねません。
足を傾けると水に浸りにくくなりますが、水はけが悪い場合はこまめに水を捨ててください。
ちょっと面倒ですが、細かなケアが味を左右します。

 

ボイルの冷凍カニは8割程度の解凍が目安です。
完全に解凍すると、水分と共に旨味まで流出して風味を損なってしまいます。
殻に付いた氷を手で剥がせるようになった頃がおいしいタイミングです。

 

ボイルのものは解凍後そのまま加熱せずにいただくのがおすすめ。
溶けるのが早い足から食べ始めると、すべての部位をおいしくいただけます。

 

なお、甲羅つきの場合はカニみそが流れてしまうのを防ぐため、必ず甲羅を下に向けて解凍しましょう。
茹でるときなども、甲羅付きのカニであれば甲羅を下に向けるべきです。

 

生の冷凍カニの場合

水揚げしてからすぐに生のまま殻を剥いだ身が、むき身として販売されています。
生の冷凍カニは、短時間で解凍したほうがよいので、流水で解凍しましょう。
ただし、直接水に触れると旨味が流出してしまうので、食べる分を密封出来るビニール袋に入れて、流水にさらします。

 

完全に解凍せず、半分くらい溶けた状態がカニの風味を最もおいしく味わえます。
身が溶け始め、中心だけが硬い状態になったら、水を切ってすぐに調理を始めましょう。
身と殻では溶ける時間が違うので、殻についた氷を途中で取り除くと、溶け具合が均一になります。

 

生のカニは劣化しやすく、時間が経つと黒く変色してきます。
原因はタンパク質が酸化して出来るメラニン色素で、食べても問題はありませんが、
見た目が悪くなるだけでなく、味も落ちてくるので、食べる直前に適量を見極めて解凍するようにしましょう。
また、生と言っても、刺身用や、生で食べられるといった表示が無い限り、生食には適しません。
解凍後にしっかりと加熱調理を行いましょう。

 

手間が掛かるようではありますが、ボイルの冷凍カニは既に塩味が付いているのに対し、
生の冷凍カニは自分の味の好みで調理出来るというメリットがあります。

 

時おり、しょっぱい生の冷凍カニもありますが、これはブライン冷凍という技術を使用したためです。
濃い塩水に漬け込み急速冷凍するという技術で、このときに塩味が残ってしまっているのです。
味見をしてしょっぱいようであれば、薄い塩水で塩抜きをしましょう。
このやり方であれば浸透圧の影響で、旨味を逃さず、しょっぱさだけを除くことが出来ます。
5〜10分で終わるので、食べる直前でも大丈夫です。

 

 

カニ解凍でやってはいけないこと

冷凍のまま「ゆでる」「蒸す」「レンジで加熱する」のは絶対ダメ!コレする人いるんですよね?

 

冷凍のカニを急いで溶かすと、カニの身の中で凍っているドリップ(旨味エキス)が表面に浮かび流れ出てしまいます。
身の中にドリップを染み渡らせるためにも、解凍にはじっくりと時間をかけましょう。
電子レンジを使えば、あっという間に解凍可能で冷蔵庫を占拠することもありませんが、決しておすすめ出来ません。

 

カニが溶ける際、凍った旨味のエキスが水分とと共に流れ出しますが、低温でじっくり解凍すれば、エキスは再びゆっくりと実の中にしみ込んでいって、茹でたてに近いおいしさが維持されます。
電子レンジの解凍では、エキスが失われ、身はパサパサで風味も失われてしまいます。加熱ムラも起きやすく、デメリットだらけです。

 

また、解凍前の茹でる、蒸すといった調理も品質を損ないます。
エキスが逃げるだけでなく、グレース処理の氷が溶けだし、臭いの原因にもなります。

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